
日本の探偵小説史に燦然と輝く名探偵、明智小五郎が初登場した記念碑的作品。D坂にあるカフェ「白梅軒」の向かいの古本屋で起きた密室殺人事件の謎を、語り手である“私”と明智小五郎が「人間の心理」という迷宮に踏み込みつつ解き明かしていく。<br /> モダニズムを標榜する雑誌「新青年」の1925(大正14)年1月号に6カ月連続短編掲載の1作目として掲載された。紙と木でできた日本家屋は「密室殺人」の舞台にはなりずらいという固定概念を破った意味でも、この作品がその後の日本の探偵小説に与えた影響は大きい。<br /> ちなみに、作品の舞台となった「D坂」は千駄木にある団子坂のことで、江戸川乱歩は実際にこの地で古本屋「三人書房」を2人の弟と営んでいた。<br /><br />尚、この作品には、今日からみれば、不適切と受け取られる可能性のある表現がみられます。その旨をここに記載した上で、そのままの形で作品を公開します。